両親から農地を相続しました。この場合に適用できる特例などがありましたら教えてください。

 

特定の貸し付けをしていた被相続人や農業を経営していた被相続人から一定の相続人が、ある農地などを遺贈や相続によって取得し、特定の貸し付けをしている場合や農業を経営している場合は、一定要件を満たした上で取得した農地などに対する価額の中で農業投資価格による価額を超過する部分に対する相続税額は、その得た農地などに関して相続人が特定の貸し付け・農業を引き続ける場合に限って、その納税が猶予される制度があります。この猶予される相続税額は以下のどちらかに当てはまることになった場合は免除されることになります。
また、相続時精算課税に関する贈与によって得た農地などは、この特例は適用できません。

*免除されるケース
1.特定を適用した農業相続人が相続税の申告期限から農業を引き続けて20年間行った場合:市街化区域内農地などに対する農地など納税猶予税額のところに限られます。
2.特定を適用した農業相続人が特例農地など(都市営農農地等は除外)の全域を租税特別措置法第70条の4の定めに基づいて農業の後継ぎに生前一括して贈与をした場合
3.特例を適用した農業相続人が死亡した場合

特例の適用ができるケースは、下記の要件に当てはまる場合です。
1. 被相続人の要件:下記のどちらかに当てはまること
(1)死亡した日までに特定の貸し付けをしていた人
(2)死亡した日まで農業を経営していた人
(3)生前に農地などを一括して贈与した人:死亡した日まで受贈者が贈与税の納期限の延長や納税猶予の特例が適用されていた場合に限られます。
(4)農地などを生前に一括して贈与されていた受贈者や死亡した日まで相続税の納税猶予の特例を適用されていた農業相続人で、疾病や傷害などの事由で自分の膿瘍用で使用することが難しくなった状態であるため賃借権などを設定したことによる貸付けをして、届出を税務署長に出した人
2. 農業相続人の要件:被相続人の相続人で、下記のどちらかに当てはまること
(1)相続税の申告書の提出期限までに特定の貸し付けをした人
(2)相続税の申告書の提出期限までに農業の経営をし始めて、その後も継続して農業を経営すると認められる人
(3)農地などを生前に一括して贈与する特例を適用された受贈者で、経営移譲年金や特例付加年金から支給してもらうためにその推定相続人の一人に対して農地などに関して使用貸借による権利の設定を行い、農業経営を移譲し、届出を税務署長に出した者:贈与者が死亡した日の後も継続してその推定相続人が農業を経営しているものに限られます。
(4)農地などを生前に一括して贈与する特例を適用された受贈者で、疾病や障害などの理由で自分の農業用で使用することが難しくなった状態であるため、賃借権などを設定することによる貸し付けをして、その届出を税務署長に出した者:贈与者が死亡した日の後も継続して賃借権などの設定に従って貸し付けるものに限られます。
3.特例農地などの要件:下記のどちらかに当てはまるもので、相続税の期限内申告書にこのような特例を適用するという内容が記されたものであること
(1)被相続人が農業用で使用していた農地などで、相続税の申告書の提出期限までに遺産分割がされたもの
(2)被相続人が営農困難時貸付をしていた農地などで、相続税の申告書の提出期限までに遺産分割がされたもの
(3)遺贈や相続によって財産を得た者や、相続が始まる年に被相続人から生前一括して贈与してもらっていた農地など
(4)被相続人が特定の貸し付けをしていた農地・採草放牧地で、相続税の申告書の提出期限までに遺産分割がされたもの
(5)被相続人から生前に一括して贈与してもらった農地などで被相続人が死亡した時まで贈与税の納期限の延長や納税猶予の特例を適用されていたもの

更に、農地などに対する納税猶予の特例の適用をされていても、下記のどちらかに当てはまる時には、その猶予された税額の一部や全額とその利子税を納めなければならないことになっています。
1.継続届出書を提出しなかった場合
2.特例農地などに関する農業の経営を廃止した場合
3.特例農地などに対して、譲渡など(譲渡、借地権、贈与、転用以外にも永小作権、使用貸借、地上権による権利の設定や、このような権利の消滅・農地法第32条の定めによる耕作の放棄の通知があった場合も含まれます)があった場合
4.特例を適用されている準農地に関して、申告期限から後10年を過ぎる日までに農業用で使用していない場合
5.担保価値が少なくなったことなどで、増担保や担保の変更することを請求された場合は、その請求に応じなかった時
6.都市計画が変更されるなどのことで特例農地などが特例市街化区域農地などに当てはまるようになった場合や都市営農農地などに関して生産緑地法の定めによる買い取りに対する申し出があった場合

このような場合の税額と共に納めることになる利子税は、相続税額の申告書の提出期限の次の日から納税猶予の期限までの日数に対応して年3.6%の利率となります。(一定部分に関しては年6.6%)しかし、各年の特例基準割合7.3%に達しない場合は、下記のようになります。

計算式:0.036か0.066X特例の基準割合/0,073

*特例の基準割合が4.3%である場合
→割合が年6.6%である場合:3.8%
→割合が年3.6%である場合;2.1%

*2000年1月1日~2013年12月31日までの特例の基準割合:それぞれの年の前年の11月30日に日本銀行から決められる基準割引率に0.04を足した割合
*2014年1月1日からの特例の基準割合:各年の前々年の10月~前年の9月までのそれぞれの月の銀行の新規短期貸出約定平均金利の総計を12で割って算出した割合として各年の前の年の12月15日までに財務大臣から告示される割合に、年0.01を足した割合

このような特例の適用をさせるためには、相続税の申告書に上記のような事項を記して期限内に出すとともに、農地など納税猶予税額とその利子税の額数に対応する担保を提供してください。この場合の申告書には、相続税の納税猶予に関する担保関係書類や適格者証明書などの一定の書類を添える必要があります。
なお、納税猶予期間中には、相続税の申告期限から3年目ごとに、継続してこの特例を適用されるという内容と特例農地などに関する農業の経営に対する事項などを記した届出書を出す必要があります。

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